2/9(木)夜に、和歌山市ト半町にある、(株)MORITA和歌山支店で、1時間半程のナイトセミナーに参加してきました。
簡単な講義のあと、レーザー機器のデモ、その後、各出席者一人ずつ、鶏肉を使用したレーザーの実習を少し行いました。

 現在、当院では炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)を使用しています。適応は、歯肉の切開、
蒸散による殺菌、血餅(血のり)の凝固による止血、血餅の保持(かさぶたのような作用)、口内炎への照射、歯肉のメラニン沈着の除去などです。他にも使用用途はあると思いますが、当院ではこのような処置を中心に適用しています。

 Er.YAGレーザーは、上記の処置に加え、硬組織(歯)を切削することが可能です。いわゆる虫歯の治療に用いることが可能です。タービン(歯の切削にしようするエンジン)回転時のキーンという音、衝撃などがありません。
超音波を使用して除去していた歯石なども、このレーザーにより取ることができます。同時に殺菌も行われます。超音波機器のガリガリ削るようにして歯石を取るのが苦手だという患者さんに適しているかもしれません。

 また、このレーザーで適用される処置として有用であるといわれているものに、歯周病、インプラント周囲炎に対する外科的処置があります。
歯周病に対して行われる、歯周外科処置において、炎症がおこっている肉芽(にくげ)組織を徹底的に除去する掻爬(そうは)といわれる処置があります。肉芽組織の除去は歯周病細菌により、溶かされて無くなった骨の周辺や歯根面にこびりついていて、完全に除去するためには、処置時間がかなりかかりますが、Er.YAGレーザーを用いると、肉芽をはがすようにとることができ、また、通常の器具などでは届きにくい細かい部分まで、専用の細いチップをアクセス、レーザーを届かせることができます。掻爬にかかる時間もかなり短縮されます。
 

 そして更に、歯周外科処置をライトに(軽めに)行うようにしても、ある程度の効果が得られるようです。これは、通常は歯肉を、剥離(はくり)、(はがすこと)しますが、歯肉を剥離しないで、レーザーのみの処置を行うということです。従来よりも侵襲の低い(術後のダメージが少ない)歯周外科処置ということになります。
(しかし、やはり確実な効果を期待するのであれば、歯肉は開き、肉眼で術野を確認できる状態でレーザー処置を行うほうが良いとされています。)
 

 また、インプラント周囲炎についても有効性が報告されています。インプラントの場合は、インプラント表面の細菌が付着している、インプラント体表面のコーティング部分をはぐようにして除去し、殺菌します。近年のインプラント表面は、そのほとんどが粗面(ザラザラの面)になっており、インプラント埋入後、表面に骨の細胞が付きやすい表面加工になっているのですが、逆に、粗面の部分は、細菌も付着しやすい構造になっています。これが、現在のインプラント表面性状である、粗面の欠点です。Er.YAGレーザーは、このコーティング部分を直接はがすのに非常に適しています。
最近では、根管治療における、根管内の清掃、殺菌にもよく用いられるようです。
 
 当院でも、このレーザーの有効性を理解した上で、このEr.YAGレーザーを近いうちに導入する予定です。
当日はMORITAの社員の方々、夜遅い時間まで本当にありがとうございました。

                                      Er.YAGレーザーは、組織の表層のみに作用し、周囲組織へのダメージが少ない

                                    また、CO2レーザーのように、炭化層が形成されないので、照射部分は黒くならない